ロマンチックな想像



堰堤に溜まった砂の中に、青い物を見つけた。
最初は洗濯バサミの破片かと思ったが、そうではなく、アマゾナイトの破片だった。
とても小さくて川ズレしており結晶面もなかった。
青い色が付いただけの長石とも言えるが、かなりの希産な物だった。

それから2年後、運良くアマゾナイトが出たと分かる場所にたどり着いた。
周りには色の薄い破片が多く残されていたが、写真中央やや右の白っぽい露頭がポイントであろう。
その様子から、開拓が終わって随分経つ事が分かった。

ここは、最初に拾った所からは、かなり離れており、まさかその石の出所ではなかろう。しかし
長い時間を掛けて、この付近から流れ落ちて行ったというロマンチックな想像を、私は止める事が出来ない。