森を歩いていると普通に遭遇する、熊(ツキノワグマ)の爪痕、マーキングである。
これは、水晶峠に向う登山道脇の雑木に付けられていた。
歩いていた熊が、ふと気が向いて付けた様な感じがするが、それほど新しくはない。
真新しい跡は、表皮の奥の木部は黄色くて、森の中で見ると、そこだけ発光しているかの様に明るい色合いなのだ。
しかし、この様な傷を一発でつけられるその威力は、想像するだけで恐ろしい。
人力ではスコップを使っても、一発ではなかなか難しいであろう。
人間が居た痕跡がはっきりと残っている、車の入れる空き地の脇の樹木にも、
かなり大きなマーキング(頻繁に来ている証)が付いていたりするから、案外と鈍感なのかも知れない。
大弛峠に向う林道のすぐ脇(ただし、そこからは車は見えない高い崖の上ではあるが)にあった
巨大なマーキングを見つけて、驚いた事もある。
だから、「お互いの行動に差し障りがなければ良い」と、熊の方では考えているのかな・・と思った。
私は熊を目撃した事はないが、真新しいマーキングも目にする事から考えて、熊と遭遇する覚悟はしている。
しかし、出会ってもお互いにビックリする状況でない事を願っている。
冷静でさえいられれば、トラブルはないだろうと考えているから。