今世紀に入ってすぐの頃、いろいろな情報を見ていたら
古典的産地という表現に接する事が多くあった。
そうだろう。鉱山というものは、かなり昔に廃れてしまって
人が入ったり採集出来る場所が減っている事は、容易に理解出来た。
しかし、その当時にも非常に人気の高かったこの産地までもが
その形容詞を付ける様になるとは思いもしなかった。
そうなったのには、きっと二つの理由があると思うが
高い遵法精神に則って、このポイントに看板が立てられた事。これが非常に大きかったと思う。
私もそうであったが、ここは、子供と訪れるには安全面から言っても、
産地へと向かう際の体験の種類から言っても最高の場所であったが、
子供たちへの看板の説明が難しく、あっという間に、訪れる人がいなくなった。
もう一つには、他に忘れられていた他の産地が発見された事によるのではと、考えている。
そこは、バラエティ豊かな石が出るので、人々の人気が移るのも仕方ないだろうと思う。
この石はその、古典的な産地の代表的な晶癖を持った石である。
初めて図鑑で見た時には、この「山」の入り方にとても憧れたものだった。
新しい産地の石に見慣れた今では、ちょっと見劣りがする感もあるが、
山の入り方が微妙に違っているので、郷愁を誘う石となっている。
★★★山
梨県水晶峠産